第21回JATOアスレティックトレーニングシンポジウム2020

 2020年3月8日(日)、JATOアスレティックトレーニングシンポジウム2020を開催いたします。

テーマは「思春期アスリートの早期競技特化」についてです。

 

近年、勝利至上主義的な考えなどへの非難を反映し、クラブスポーツ、部活動のあり方や、少年・高校野球の球数問題など、学童期・少年期のスポーツのあり方については、心身の健全な発達という教育という面や、そして投球障害などの健康という面からも活発な議論が広げられています。

一方で、このような議論の前提となる科学的知見が国内に乏しいこともあり、これらの分野におけるガイドライン(例 各県の策定している部活動ガイドライン)の策定は困難なものとなっています。

 

 

米国内で起こる同様に議論・論議を反映して、全米アスレティックトレーナーズ協会 (NATA, National Athletic Trainers' Association)は、これまでの学術的知見に基づき、「ユーススポーツの競技特化に関する提言 (Youth Sports Specialization Recommendations)」と題した若年層の競技特化と傷害予防に関するガイドライン・推奨事項を発表しており、その中には、下記のような事項が含まれます。

 

1:可能な限り1つの競技に特化することを遅らせる

2:1シーズンに1つのスポーツを行う

3:1年で8ヶ月以上練習しない

4:年齢数以上の時間、週で練習しない(例:12歳なら1週間で12時間以下)

5:週に2日間の休養

6:組織化されたスポーツからの休息と回復期間を作る

 

本シンポジウムでは、上記のNATAからのガイドライン取りまとめの主たる責任者となったウィスコンシン大学で准教授を務めるデビット・ベル氏に講演いただきます。

 

同氏は骨格筋の傷害リスクファクターに関する研究を専門としており、特に少年期の早期競技特化に関する分野に精通しています。米国整形外科スポーツ医学会年次総会において、青少年スポーツ傷害予防に関する最優秀論文に送られる“STOP Sports Injuries Award”を受賞している同分野の著名な研究者です。

 

**今回のセミナーでの「思春期」の定義は年齢5-18歳です**

 

【日時】2020年3月8日(日)11:00~16:10 

   ※ JATO総会 16:20-17:20

 

【場所】早稲田大学東伏見キャンパス

(〒202-0021 東京都西東京市東伏見2丁目7−5)

 

【定員】150名

 

【対象】少年スポーツに関わるスポーツ指導者、教育関係者、行政担当者、研究者、アスレティックトレーナー、トレーニング指導者、理学療法士、柔道整復師、鍼灸師など

 

【参加料】

会員:5,500円(税込)

非会員ATC:9,900円(税込)

一般:7,700円(税込)

学生:3,300円(税込)

※非会員ATCの一般としての参加はできません。

 

【CEU】

BOC:2.0単位(カテゴリーA)、1.5単位(EBPカテゴリー)

NSCA:0.35単位

JATI:現在申請中

 

【申し込み】

下記サイトよりお申し込みください。

https://pro.form-mailer.jp/fms/bcea9874188546

 

申込締切:2020年3月1日(日)

入金締切:2020年3月2日(月)

 

【アクセス】

早稲田大東伏見キャンパス(東京都西東京市東伏見3丁目4-1)

※東伏見駅から徒歩で、マクドナルド左脇の階段をあがり、メイン玄関から入館してください)

 

JATO総会 

日時:2019年3月8日(日)16:20~17:20

場所:早稲田大学東伏見キャンパス(〒202-0021 東京都西東京市東伏見2丁目7−5) 

 

タイムテーブル:

10:30 – 11:00

受付

 
 

11:00 – 11:10

オープニング

 
 

11:10 – 12:40

(1h 30min)

 

講義1: EBP

青年期アスリートにおける早期競技特化の普及と

その結果

Prevalence and Consequences of Early Sport Specialization among Adolescent Athletes

(逐語通訳あり)

 

 
 

Lunch Break (1h)

プレゼンテーション

 
 

13:40 – 15:40 (2h)

 

講義2

スローイングアスリートにおける競技特化と

慢性障害について

Sport Specialization and Overuse Injuries in Throwing Athletes

(逐語通訳あり)

 

 
 

15:40 – 16:10 (30min)

 

ディスカッション

Discussion

 

 

16:20 – 17:20

総会

 

講師:

David Bell PhD. ATC.

ウィスコンシン大学マディソン校キネシオロジー・整形外科・リハビリテーション学部准教授 

デビッド ベル博士は、ウィスコンシン大学マディソン校キネシオロジー・整形外科・リハビリテーション学部の准教授である。学士と博士号をノースキャロライナ大学チャペルヒル校で取得し、修士号をバージニア大学で取得した。アスレティックトレーニング プログラムで教鞭を執る傍ら、ウィスコンシン スポーツ傷害ラボラトリーのディレクターを務めている。彼の研究分野は、骨格筋傷害の危険因子を特定することにあり、特に子供におけるスポーツの専門化・スポーツ スペシャリゼーションに重点を置いている。

彼の研究は、全米アスレティックトレーナーズ協会(NATA)、米国スポーツ医学会議(American Medical Society of Sports Medicine)、米国スポーツ医学学会 (American College of Sports Medicine)から資金提供を受けている。2017 年には、NATA Research and Education Foundationによる"New Investigator of the Year"に選出されている。さらに、米国整形外科スポーツ医学会年次総会 (American Orthopaedic Society for Sports Medicine) では、青少年スポーツ傷害予防に関する最優秀論文に送られる"STOP Sports Injuries Award"を受賞した(共同研究)。彼は、青年期・学童アスリートの競技特化に関する助言についてのNATAの公式声明をまとめている(2019)。

 

David Bell Bio

Dr. David Bell is an Associate Professor in the Departments of Kinesiology and Orthopedics and Rehabilitation at the University of Wisconsin – Madison. Dr. Bell earned his B.A. and Ph.D. from the University of North Carolina at Chapel Hill and his master’s degree from the University of Virginia. He teaches in the Athletic Training Program and serves as the director of the Wisconsin Injury in Sport Laboratory. His research focuses on identifying risk factors for musculoskeletal injuries with a special focus on sport specialization in children.

 

His work has been funded by the National Athletic Trainer’s Association, the American Medical Society of Sports Medicine, and the American College of Sports Medicine. He was named the 2017 New Investigator of the Year for the National Athletic Trainers’ Association Research and Education Foundation. He was awarded the 2017 STOP Sports Injuries Award for best research paper on youth sports injury prevention at the American Orthopaedic Society for Sports Medicine Annual Meeting (co-author). He authored the NATA official statement in support of sport specialization recommendations for adolescent and young athletes (2019).

講義内容:

講義1: EBP

青年期アスリートにおける早期競技特化の普及とその結果

Prevalence and Consequences of Early Sport Specialization among Adolescent Athletes

 

【抄録】

競技特化は、様々な医療団体がこの慣行に対し警告する声明を発表するほどに、とても憂慮されるトピックである。これらの警告にもかかわらず、この情報が無視されていることがエビデンスによって示唆されている。競技特化は、過去20年の小児の骨格筋傷害の頻度と重症度の増加を、部分的に説明できる可能性がある。この講義では、競技特化と傷害を結びつける最新のエビデンスと共に、エビデンスに基づいた青少年スポーツにおける安全な参加のための提言についても解説する。アスレチックトレーナーは青年期のスポーツ参加の最前線におり、このインポートされるトピックに関する知識は、競技特化を取り巻く環境と文化を変えて行くために必要不可欠である。

 

【Abstract】 

Sport specialization is such a concerning topic that medical organizations have released statements warning of this practice. Despite these warnings, evidence suggests that this information is being ignored. Sport specialization may partially explain the increase in the frequency and severity of pediatric musculoskeletal injuries over the past two decades. This lecture will discuss the current evidence linking sport specialization to injury, as well as evidence-based recommendations for safe participation in youth sport. Athletic trainers are the forefront of youth sport participation and knowledge regarding this import topic is imperative to changing the environment and culture surrounding sport specialization.

 

講義2:

スローイングアスリートにおける競技特化と慢性障害について

Sport Specialization and Overuse Injuries in Throwing Athletes

 

【抄録】

投球動作が主要なスポーツは、世界でも最も人気のあるスポーツの1つである。これらのすスポーツを行うと肩と肘に特異的な負荷がかかり、特に上肢は投球動作の反復的な性質からもたらされるストレスの影響を受けやすい。この講義では、投動作とオーバーユース障害の関係について解説すると共に、これらの障害予防のための提言についても解説する。

  

【Abstract】

Throwing-dominant sports are among the most popular sports in the world. These sports place unique demands on the shoulder and elbow during participation and the upper extremity is particularly vulnerable to these stresses given the repetitive nature of throwing. This lecture will discuss the relationship between throwing and overuse injuries as well as the recommendations to prevent these injuries.