第22回JATOアスレティックトレーニングシンポジウム2022

2022年3月6日(日)、第22回JATOアスレティックトレーニングシンポジウム2022を開催いたします。

 

昨年は、WFATTが中心となり国際的なアスレティックトレーナー・セラピストの国際資格協定が発行した、アスレティックトレーニング・セラピーの国際化にとって非常に大きな1年でした。今後も、欧州やアジアエリア各国でもアスレティックトレーニングプログラムを立ち上げようとする動きは各国で生まれており、国際化は加速度を増していくことが予想されます。

 

午前の講義では、米国アスレティックトレーニング教育認定委員会会長のEric Sauers氏を講師としてお迎えいたします。Eric Sauers氏には、"アスレティックトレーニング教育改革2.0 -現代のCAATE認定基準とスペシャリスト パスウェイ-”と題して、2000年代前半に達成されたインターンシップ制度廃止につぎ、エントリーレベルの修士号義務化を大きな柱としたアスレティックトレーニング教育改革の背景と、AT資格取得後のレジデンシー・スペシャリスト教育など、アスレティックトレーニング・セラピー教育、資格制度の今後の流れについて情報を提供していただくこととなりました。

※この講義は逐次通訳(英語⇒日本語)がございます。

 

午後の講義では、九州看護福祉大学看護福祉学部鍼灸スポーツ学科・九州大学大学院人間環境学部博士後期課程の井手裕子氏を講師としてお迎えいたします。 2020年に今般の COVID-19 の パンデミックに奇しくも明らかになったように、アスレティックトレーナーは、現場において強いリーダーシップが求められる職業であることが再認識されました。しかし、残念ながらこの危機に際して、日本国内において“アスレティックトレーナー”として活動されている方々の中でその強いリーダーシップを発揮した数は少なく、パンデミック流行直後にJATOが“ヘルスケアプロバイダーとしてのアスレティックトレーナーとマネジメント・リーダースキル”と題してオンラインセミナーを開催することになりました。井手裕子氏には“アスレティックトレーニングにおけるリーダーシップ理論について”と題し、アスレティックトレーニング教育におけるリーダーシップの重要性について講義していただくことになりました。

 

また特別公演として日本整形外科学会の福島八枝子氏をお招きし、「なぜあの選手の怪我は良くならないのか?-心と体の二刀流トレーニングの必要性-」と題し、トレーニングにおいて身体だけでなくメンタルもトレーニングすることの重要性について講義していただきます。

 

※新型コロナウィルス感染拡大の影響により講師もオンラインでのご登壇となります。

【日時】日本時間:2022年3月6日(日)9:50~17:00(JST 日本標準時間)

     米国時間:2022年3月5日(土)18:50~26:00(CST 米国中部標準時間)

 

【場所】オンライン(Zoom)/ 浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス ROOM 1

(住所:〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16ヒューリック浅草橋ビル)

※1. 新型コロナウィルス感染拡大の影響により対面による参加は20名以下とさせて頂き、JATO会員限定とさせて頂きます。JATO会員の対面参加希望が20名以上となった場合は先着順とさせて頂きます。定員に達し対面による参加が不可となった場合は個別にご連絡させて頂きます。

※2. JATO会員でない方はオンラインのみの参加となります。

※3. 新型コロナウィルス感染拡大の影響により講師もオンラインでのご登壇となります。

 

【CEU】BOC : 最大3.0 CEUs(申請中)

※1.申請中の為、単位数の変更が生じることがあります。

※2.BOCのCEUの付与はJATO会員のみが対象となります。

※3.JATI&NSCAの単位の付与はありません。

 

★BOCと確認の上、午前中の講義は単位付与の対象とならないと判断されたため、単位付与はありません。

 

【定員】110名(対面は20名まで、オンラインは90名まで)

 

【対象】アスレティックトレーナー、ストレングスコーチ、パーソナルトレーナー、理学療法士、柔道整復師、鍼灸師など   

※上記を目指している学生もご参加頂けます。

【参加費】 ※全て税込み価格

 

午前+午後

午前のみ

午後のみ

JATO会員

¥4,400

¥2,200

¥3,300

一般

¥6,600

¥3,300

¥4,400

学生

¥4,400

¥2,200

¥3,300

   ※一般=JATO会員ではない医療従事者(医師、看護師、鍼灸師、柔道整復師、アスレティックトレーナ)や業界関係者(S&Cコーチ、パーソナルトレーナーなど)など 

   ※JATO学生会員は「学生」でお申し込みください。

 

【申込】

以下のフォームよりお申込みください。

https://pro.form-mailer.jp/fms/4ab61886247584

 

【申込期限&入金期限】

※期限を延長しました。(2022/2/27)

申込期限:2022年3月2日(水)23:59(日本時間)

入金期限:2022年3月3日(木)15:00(日本時間)

 

※1. 参加の受付は、参加費のお支払いをもって完了となります。上記期日までにお支払いが確認できない場合は、キャンセルとさせて頂きます。

※2. 参加費の支払いは、銀行振込またはクレジット決済が可能となります。なお、銀行振込先の情報およびクレジット決済に関する情報は、お申し込み後の自動返信のメールに含まれています。お支払いの確認・参加確定のご連絡はお支払い手続きから最長2週間程度かかりますのでご了承のほどお願い致します。

※3. お振込み記録および決済記録を当日まで必ず保管をお願い致します。(確認させて頂く場合もございます)

 【キャンセルポリシー】

1. キャンセルに伴うご返金は、以下の通りとさせていただきます。

 ・全額返金: 2週間前(~2月19日)までのキャンセル

 ・参加料の50%を返金: 2週間前以降、1週間前(2月20日~2月26日)

 ・返金なし: 1週間前以降(2月27日~) 

2. 下記のキャンセル手数料がかかります。

1週間前以降のキャンセルの場合を除き、550円がキャンセル手数料としてかかります。

(550円を差し引いた金額を返金致します) 

3. 天候、災害、事故などにより受講者の安全確保を目的として当団体が独自の判断で開催を中止した場合、参加費(振込手数料を差し引いた額)を払い戻し致します。

4. 当団体の責に帰すべき事由により、実施が不可能となった場合は、受講者へ参加費を払い戻し致します。その際の振込手数料は当団体が負担致します。

 

【新型コロナウィルス感染拡大予防対策に関する注意事項】

■新型コロナウィルス感染拡大の影響により対面による参加は20名以下とさせて頂き、JATO会員限定とさせて頂きます。JATO会員の対面参加希望が20名以上となった場合は先着順とさせて頂きます。定員に達し対面による参加が不可となった場合は個別にご連絡させて頂きます。

■新型コロナウィルス感染対策として対面による参加を制限させて頂くため、JATO会員でない方はオンラインのみの参加となります。 

■新型コロナウィルス感染の濃厚接触の可能性または体調不良が続いている場合は対面参加はご遠慮いただき、JATO事務局まで事前にご連絡をお願いします。オンライン受講をご希望の場合はオンライン受講へ変更致します。(対面)

■対面参加の場合、マスクをご持参の上、着用をお願いします。アルコール除菌等は本会で準備しますので消毒等をご協力お願い致します。(対面)

■当日、受付時に検温をさせて頂きます。37.5°以上の熱発が確認された場合はご参加をご遠慮いただきますのでご理解の程お願いします。(対面)

■当日のご自宅での検温時の熱発(37.5°以上)および新型コロナウィルスの濃厚接触が判明した場合は、対面参加はご遠慮ください。また早急に事務局へご連絡をお願いします。オンライン受講を希望される場合はオンライン受講へ変更致します。(対面)

 

【その他の注意事項】

■時間に余裕を持ってご参加ください。セミナー開始後はご参加頂けない可能性がございますので予めご了承ください(オンライン)

■各自通信機器とインターネット環境をご準備ください。参加者様側のインターネット環境の不備によりご参加ができなかった場合は単位付与等はできかねませんのでご了承ください(オンライン)

■セミナー直前にご案内するご視聴用URLは、参加承認された方のみ対象となりますので、無断共有は固くお断りいたします(オンライン)

■セミナー中の撮影・録画・録音は禁止致します(対面・オンライン)

BOCのCEUs付与はJATO会員のみが対象となります(対面・オンライン)

■CEUsの付与にはセミナーを全てご参加頂く必要がありますのでご了承ください(対面・オンライン)

※オンラインはTracking Attendance機能を使用し参加時間を確認致します。

お申し込みのキャンセルについては、registration@jato-trainer.orgまでメールにてご連絡いただきますようお願い致します。

  

【会場へのアクセス】

浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス ROOM 1

(住所:〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16ヒューリック浅草橋ビル)

 

【お問い合わせ】 一般社団法人 ジャパン・アスレティックトレーナーズ機構事務局(registration@jato-trainer.org) 

【タイムスケジュール】

9:30-9:50     受付/オンライン入室

9:50-10:00     オープニング

10:00-12:30 講義① ※逐次通訳あり(英語⇒日本語)  

                     「Athletic Training Education Reform 2.0

- Contemporary CAATE Accreditation Standards and Specialist Pathways- 」

  Dr. Sauers Eric, PhD, ATC, FNATA 

12:30-13:30  休憩

13:30-15:05  特別講演

「なぜあの選手の怪我は良くならないのか?

-心と体の二刀流トレーニングの必要性-」

        福島 八枝子 氏, MD., PhD 

15:05-15:15    休憩

15:15-16:50    講義②

                       「アスレティックトレーニングにおけるリーダーシップ理論について」

        井手 裕子 氏, M.A., ATC 

16:50-17:00    休憩

17:00-18:30    JATO第4回定時社員総会


講師紹介


 

 

Eric L. Sauers, PhD, ATC, FNATA

 

Arizona School of Health Sciences

School of Osteopathic Medicine in Arizona

A.T. Still University 

 

 

 

アリゾナ州メサにあるA. T. Still University(ATSU)の終身教授で、学際健康科学科の学科長を務めている。また、アリゾナ州のATSUオステオパシー医科大学の研究教授も兼任している。Dr. Sauersは、米国アスレティックトレーニング教育認定委員会(CAATE)の会長を務めている。 また、全米アスレティックトレーナーズ協会(NATA)のポストプロフェッショナル教育委員会の委員長、NATA教育委員会執行委員会、NATA表明員会、NATA研究・教育財団のメンバーでもある。Dr. Sauersは、アスレティックトレーニングの専門職への献身が認められ、NATAのフェローに任命され、NATA Most Distinguished Athletic Trainer Awardを受賞している。


講義内容


講義①:

アスレティックトレーニング教育改革2.0

- 現代のCAATE認定基準とスペシャリスト パスウェイ-

Athletic Training Education Reform 2.0

- Contemporary CAATE Accreditation Standards and Specialist Pathways

 

【抄録】

本講演では、米国におけるアスレティックトレーニングの教育が、学士号から修士号レベルへ移行したことに伴い、アスレティックトレーニング教育に対する現代の変化に焦点を当てます。アスレティックトレーニング専門職の教育現場におけるこの大きな変化は、多くのチャンスと課題を提供する。アスレティックトレーニング教育認定委員会(CAATE)は、米国における教育認定機関として、教育プログラムの質の評価とアスレティックトレーニング教育の質的基準の設定を担っている。そのため、CAATEはアスレティックトレーニングの臨床実践を定義し、発展させる上で重要な役割を担っている。CAATEは2020年に新しい教育品質基準を発表し、初級教育プログラムで教えなければならない内容を定義した。このプレゼンテーションでは、アスレティックトレーニングの将来の臨床実践を前進させるために意図的に開発された基準に特に重点を置いて、これらの基準を探索する。 

 

全米アスレティックトレーナー協会(NATA)、NATA財団、BOC、CAATEからなるアスレティックトレーニング戦略連盟は、ATC資格は臨床家のキャリアスタート地点であると認識し、専門医資格につながる公認レジデントトレーニングプログラムという新しい経路を通じて、臨床専門家としてのアスレティックトレーナーの進歩向上を強く支援している。このプレゼンテーションでは、CAATEによって定義された8つの専門分野と、それぞれ専門家とサブスペシャリストを生み出すためのレジデントとフェローシップトレーニングの役割について明らかにする。さらに、臨床専門医としてのレベルの知識とスキルの達成を検証する手段として、新しいBOC専門医認定制度の概要を紹介する。臨床専門医の誕生は、現代の患者ケアの増大する要求と複雑さに対応するための責任ある一歩となる。 

 

【学習目標】 

  • アスレティックトレーニングの臨床実践を定義し、発展させるための教育認定機関としてのCAATEの役割を説明する
  • アスレティックトレーニングの将来の実践を進めるために実施された、現代の専門的な基準を強調する
  • CAATEが定義する8つの専門診療領域と、専門家・準専門家をそれぞれ生み出すレジデント研修とフェローシップ研修の役割について説明する 

 

 

 

 

福島 八枝子, MD., PhD 

 

日本整形外科学会

 

 

 

日本の整形外科医として手術研鑽を積んだ後、2016年日本人の前例がなかった米国スタンフォード大学PM&R(Physical medicine and rehabilitation)スポーツ診療部へ研究留学を果たす。自身が行った疲労性骨膜障害の研究がスタンフォード研究チームの米国ASSM学会研究賞受賞の立役者となり、その功績が認められ米国キネシオテーピング協会からの支援を受け2018年以降は米国ピッツバーグ大学PM&R基礎研究部へ研究の場を移した。

 

日本へ戻り現在、日本版PM&Rスポーツ診療部と称し、選択的インナーマッスルトレーニングと超音波ガイド下生理食塩水注射を駆使したスポーツリハビリテーション診療を行っている。その傍ら2つの法人を運営し、海外へ挑戦するすべての日本人を応援するDr.EKO著出版はこれまで3冊ある。

 

今回の講演内容であるスライブトレーニングは、スタンフォード大学心理学講座で学んだことをヒントに日本独特の文化に適合させ独自に開発したメンタル思考トレーニングである。

 

多大な精神的ストレスから生きづらさを抱える働く世代、主に医療従事者や治療家などの対人援助職、プロスポーツ選手、組織の幹部職らを対象に自らコーチを務め、否定的な固定概念や思考の癖を止め生きやすくするプログラムを提供している。


講義内容


特別講演: 

なぜあの選手の怪我は良くならないのか?-心と体の二刀流トレーニングの必要性-

 

【抄録】

科学的な理論に基づいた運動療法ならびに体のトレーニングメソッドは十分に開発がなされ、どれも素晴らしい効果をあげている。一方で体のトレーニングを駆使しても望んだ改善やパフォーマンスが得られない場合、筆者はメンタル思考トレーニング介入を提唱する。

 

欧米の心理専門家つまり心理士の社会的立場と責任は医師に匹敵するほどであるように、不十分な心理的介入は容易に行われてはいけない。誤った手法や不十分な技量は症例のさらなる悪化をうむ可能性が懸念されるからである。

 

歴史の浅い日本国内におけるメンタルトレーニング業界においては医学的背景を持たない職種による実施が散見され、人間関係のトラブルを懸念し専門家は警鐘を鳴らしている。

 

今回ご紹介するスライブトレーニングは、現役のPM&R医が開発した1つのトレーニングメソッドであり、精神疾患とは診断がされない健常者を対象にしたさらなるウェルネスを目的としたメンタル思考トレーニングである。

 

特に体のケアやトレーニングを提供する広義の対人援助職者へ普及したいと考えている。

 

【学習目標】 

  • 問題解決技術を持つ重要性を説明する
  • 身体のケアを提供するとき、固定概念や思考の癖の改良の重要性を説明する
  • プロとしての人生の目的を説明する

 

 

井手 裕子, M.A., ATC

 

九州看護福祉大学 看護福祉学部 鍼灸スポーツ学科

九州大学大学院人間環境学府 行動システム専攻 健康・スポーツ科学コース 博士後期課程 

 

 

2005年 California State University, Fresno卒業 (B.S.)

2008年 Fresno Pacific University修了(M.A.)帰国

2008年~2013年 九州共立大学スポーツ学部スポーツ学科(助手)

2013年~ 九州看護福祉大学看護福祉学部鍼灸スポーツ学科(助教)現在に至る

 

熊本県スポーツ協会スポーツ医科学専門員会トレーナー部会に所属し、2013年から国体選手(熊本県代表)等のサポートを行っている。九州大学大学院人間環境学府博士後期課程に在学中で、アスレティックトレーニング教育について研究を行っている。


講義内容


講義②: 

アスレティックトレーニングにおけるリーダーシップ理論について

 

【抄録】

ヘルスケアに携わる様々な専門職において、リーダーシップの重要性はかつてないほど高まっている。これはアスレティックトレーナーも例外ではなく、Practice Analysis, 7thEdition (2015) Domain Ⅴ, Healthcare Administration and Professional Responsibilityにおいて、リーダーシップのスタイルと理論に関する知識が必要であり、様々な状況や人々に適したリーダーシップを提供するスキルが必要であると示されている。

本講義では、リーダーシップ理論について理解するとともに各ヘルスケア専門職におけるリーダーシップの影響と重要性を比較し、今後のアスレティックトレーニング教育におけるリーダーシップの実践について紹介する。

 

【学習目標】 

  • リーダーシップ理論について説明する。
  • アスレティックトレーニングにおけるリーダーシップの重要性について説明