新型コロナウイルスにより、社会の大きな変革が起こり、国民の健康を守るために、スポーツイベントはすべて中止、延期となっています。今後、日本においてスポーツイベントが再開されていくには、適切な判断とその基準を定めることができる現場の強いリーダーシップが求められています。
”スポーツメディスンチーム”の要としてアスレティックトレーナーが機能するためには、チーム関係者(マネジメントスタッフ、広報、コーチング、医療スタッフなど)とのコミュニケーションスキル、マネジメントスキル、リーダーシップが強く求められます。アスレティックトレーナーの職域・職責は、日常的に行っている骨格筋に関わる傷害予防、評価、リハビリテーションなどがイメージされることが多くありますが、実は様々な管理・マネジメント業務など、広範なものがあり、この多用途性(versatility)こそがその強みとも言えます。
アスレティックトレーナーは、スポーツ現場における”スポーツメディスンチーム”というチームアプローチの要であり、それを反映して、NATAは、アスレティックトレーナーの5つの職責の一つとして、「医療管理と職務上の責任」(Healthcare administration and professional responsibility)を掲げています。
今回の新型コロナウイルスに関わる事態では、我々アスレティックトレーナーがこれらの能力を、図らずも発揮することとなりました。
本企画では、NATA会長・ノースウェスタン大学ATサービスディレクターのTory Lindley氏と、MLBシアトルマリナーズ名誉アスレティックトレーナーのRick Griffin氏をお招きし、コロナウィルス危機の中で、米国のアスレティックトレーナーがどのようにマネジメントスキル、リーダーシップを発揮し、対応しようとしているのか、座談会・ラウンドテーブル形式で共有していきたいと思います。
Tory Lindley氏には、ご自身での大学での実例のほか、NATA内の実例や対応について、Rick Griffin氏については、ご自身のチームやMLBの話について共有いただく予定です。
タイトル:ヘルスケアプロバイダーとしてのアスレティックトレーナーとマネジメント・リーダースキル
日時: 2020年6月6日(土)21:00-22:00(米国中部時間CST 7:00)
対象:アスレティックトレーニングに関心のある方
参加料:無料
方法:スピーカー2名によるパネルディスカッションをYoutube Live(限定公開)で配信
座長:
上松 大輔 (JATO会長・株式会社Function代表)
スピーカー:
Tory Lindley 氏(NATA会長・ノースウェスタン大学ATサービスディレクター)
Rick Griffin 氏(MLBシアトルマリナーズ名誉アスレティックトレーナー)
通訳:逐次通訳あり
申し込み:申込みを締め切りました(2020年6月5日)
申込期限:2020年6月5日(金)20:00まで
タイムテーブル:
21:00 – 21:10 オープニング
21:10 – 22:00 パネルディスカッション
上松 大輔 (JATO会長・株式会社Function代表)
パネリスト:Tory Lindley 氏、Rick Griffin 氏
22:00 – クロージング
お申込みに関するお問い合わせ:
JATO事務局
Email : registration@jato-trainer.org
Tory Lindley, MA, BOC-ATC
NATA会長
ノースウェスタン大学上級アスレティックディレクター補佐
ノースウェスタン大学ATサービスディレクター
リンドレイ氏は、ノースウェスタン大学の上級アスレティックディレクター補佐であり、アスレティックトレーニング部門のトップとして、18年目を迎えている。ノースウェスタン大学のトップレベルのアスレティックトレーニング、スポーツパフォーマンス、そしてパフォーマンスニュートリションチームを率いるリーダーである。
ミシガン州立大学とミネソタ大学出身のリンドレイ氏は、イリノイ州アスレティックトレーニング協会の理事、会長(2006-2008)を務めた後、ミネソタ州とミシガン州のAT協会でリーダーを歴任している。また2012年から2018年には、NATA4区でのディレクターを務め、NATAの理事、そしてNATA副会長を2年経験。そして2018年6月に、リンドレイ氏は、14代目となるNATA会長に選出され、3年の任期中の2年目である。
2011年にイリノイ州AT協会の殿堂入りを果たしているリンドレイ氏は、2012年にNCAAディビジョン1の年間最優秀アスレティックトレーナー賞や、2016にもGLATAゴールデンピナクル賞を受賞している。
リンドレイ氏は、妻のベスや、ジョナ、エヴァン、そしてジェネヴィーブの3人の子供たちとワークライフバランスをとることを楽しんでいる。
Rick Griffin, BOC-ATC
シアトルマリナーズ名誉アスレティックトレーナー
PBATS国際委員会議長
1981年、シアトルにあるスポーツメディスン・クリニックにアスレティックトレーナーとしてキャリアをスタートし、1983年にシアトルマリナーズのヘッドアスレティックトレーナーに就任。以来、2017年8月には、グリフィン氏がアスレティックトレーナーとしてカバーした試合数は5,500試合に達している。
NATAメンバーの一員として、JATOとPBATSの連携役(リエゾン)を務め、NATAの栄誉殿堂委員会の次期委員長でもあります。
グリフィン氏は、ACSM会員とノースウェストアスレティックトレーナー協会会員であり、1989年から1995年までPBATSのアメリカンリーグアスレティックトレーナー代表理事として活躍。
1987, 1995, 2001, 2010年にメジャーリーグオールスターゲームでのアスレティックトレーナーを歴任。またメジャーリーグと日本プロ野球オールスターとの日米野球に1994, 1995, 1998, 2000-2002, 2014-2018年にアスレティックトレーナーとして来日している。
またモンタナ州のプロ・ロデオサーキットのサポートもし、ハンティングと釣りを楽しむ。現在、妻のレイチェルさんとワシントン州ボッセル在住。