U-25&アスレティックトレーニングスチューデントセミナーの開催について


2020118日(土)、19()に行われた「第1回ベースボールスポーツメディスンカンファレンス(BSMC)」の前日、日本大学文理学部桜上水キャンパスにて、4名の日本人ATC、そしてBSMCに登壇いただいた5名の講師をパネリストに迎え、「U-25&アスレティックトレーニングスチューデントセミナー」を開催、当日は60名を越える参加者とスポンサー様2社にご参加いただきました。

 

第1部では、4名の日本人講師(一原克裕氏、中務正幸氏、辻直幸氏、工藤洋子氏)に登壇頂きパネリストそれぞれのキャリアパス、キャリアを持続させた成功の秘訣、そして将来への展望を、成功談・失敗談を交えてご紹介いただきました。質疑応答では、英語でのコミュニケーションや英語での学習について、ATC取得後のビション、帰国後の苦労など、学生それぞれの持っている不安からくる質問から、「ATCとして今後日本でどんなことができると思いますか」といった質問までありました。それぞれの質問に対して、パネリストからは丁寧で親身なアドバイスをして頂きました。最後には各パネリストから参加者に向けての熱いメッセージを頂きました。

 

「君たちはやりたいことをすでに知っている、自分の答えを持っている。あとは失敗を恐れずそれに突き進むのみ。Be positive.

 

第2部ではMLBの現役アスレティックトレーナー3名(Ron Porterfield氏、Jamie Reed氏、Matt Toth氏)、NATA会長のTory Lindley氏に登壇いただき、シアトルマリナーズの名誉アスレティックトレーナーであるRick Griffin氏に進行をしていただきました。まずそれぞれのバックグランドや現在の仕事内容とそのルーティンをご紹介いただきました。その仕事量の膨大さと取り組む姿勢、プロフェッショナリズムとリーダーシップに皆驚いていました。その仕事環境は働き方改革が叫ばれている今の日本と逆行しますが、本人達はそれを苦労とは思わず楽しんでいるところにアスレティックトレーナーとしての誇りを感じました。質疑応答では、「どうすればMLBで仕事ができるか」「どういう人間を雇用したいと思うか」「これほど忙しい環境で、どういう風に学び続けているのか」など、第1部よりもより具体的な質問が多くありました。ユニークな質問も含めそのすべてに真摯に、そして時にはユーモアを交えて丁寧に答えてくださいました。

 

第1部、第2部とも時間があっという間にすぎ、会が進行するにつれ、参加者がより積極的に、眼差しはより真剣に、そして目の奥の輝きはどんどん強くなっていくのを感じました。イベント終了後には参加者は講師だけでなく、その場にスタッフとしていたATCの方々にも積極的に質問していました。

 

参加者の学生からは、「先輩方やアメリカで長く活躍されている方が親身になって私の話を聞いてくださり、こういう方々のようになりたいと思います。また、普段交流が少ないATCの方、または同じ領域で働きたいと思っている学生とも出会い刺激を受けました。」という感想や、「ATとして現場に立ち活躍されている講師の方々の貴重なお話を聞くことができて、終始ワクワクしていました。日本のATCの方々が自分の思ったことを視野広くどんどん挑戦する姿や、ATCがゴールではなく自分の成し遂げたいことの過程に役割としてATCがあるという話がとても印象的でした。自分もワクワクすることにどんどん挑戦していきたいと思います。またPBATSの方々やNATA会長のToryATの仕事に対する誇りや愛も感じ自分もそんなワクワクする仕事がしたいと心から思いました。」といった感想を頂きました。

 

ご参加頂いた皆様、そしてご協賛いただいた株式会社メジャートレーナーズ/JBATSNCN米国大学機構、会場をご提供いただきました日本大学、そして登壇してくださった講師の皆様、本当にありがとうございました!

 

JATOは、若手AT・トレーニング指導者の皆さんの明るい未来を心より願っています。我々の職業の未来について、これからも共に楽しみながら議論していきましょう!

 

主催:一般社団法人ジャパン・アスレティックトレーナーズ機構(JATO

 

後援:National Athletic Trainers’ Association (NATA) 

         Professional Baseball Athletic Trainers SocietyPBATS

 

協賛:NCN 米国大学機構 & 株式会社メジャー・トレーナーズ/JBATS

 

日時:2020年117日(金)13:00-17:00(受付開始12:30

 

会場:日本大学文理学部桜上水キャンパス 百周年記念館 国際会議場 

(〒156-8550東京都世田谷区桜上水3丁目25−40)

 

対象:25歳以下のアスレティックトレーナー、トレーニング指導者とそれを目指す学生の方、もしくはその学生の教員・指導員の方

 

定員:200

 

参加料:3,300円(税込)

*118日(土)・19日(日)に開催される第1回 ベースボール スポーツメディスンカンファレンス(BSMC)に参加予定の学生につきましては、参加無料!※12/12現在、BSMCの学生両日参加枠が定員に達しております。これに伴い、U-25&ATスチューデントセミナーの無料枠は打ち切りとさせて頂いております。予めご了承ください。

 

 

申込締切:1月12日まで延長

お申し込み:https://pro.form-mailer.jp/fms/c5f8257c180676

 

注意事項:

本セミナーの内容は都合により事前に告知なく変更する可能性があることをご了承ください。

 

会場アクセス:日本大学文理学部桜上水キャンパス 百周年記念館

〒156-8550 東京都世田谷区桜上水3-25-40

  • 京王線・東急世田谷線「下高井戸」駅下車 文理学部「正門」まで徒歩8分 

  • 京王線「桜上水」駅(急行停車駅)下車 文理学部「正門」まで徒歩10分 

  • 小田急線「経堂」駅下車 文理学部「正門」徒歩20〜25分

 

 

 

 

概要:本セミナーはパネルディスカッション形式で行われます。

 

パネルディスカッション1 by JATO編では、日本国内の競技スポーツ、ジム経営、企業人向けなど、様々な分野で活躍する、2040代の日本人ATCが登壇します。

 

パネルディスカッション2 by PBATSでは、第1回ベースボールスポーツメディスンカンファレンスのために来日している米国メジャーリーグ球団で20年以上に渡って活躍しているATCに登壇していただきます。座長は、NATA会長でありながら、大学のフットボールチームで現役アスレティックトレーナーとして日々現場に立ち続けるTory Lindley 氏が務めます。

 

タイムテーブル:

12:30 – 13:00 受付

 

13:00 – 14:30 パネルディスカッション1 presented by NCN 米国大学機構

座長:山本 邦子

パネリスト:一原克裕、中務正幸、工藤洋子、辻直幸

 

14:30 – 15:00 休憩・協賛企業プレゼンテーション x2

 

15:00 – 17:00 パネルディスカッション2 presented by メジャー・トレーナーズ/JBATS

                     座長:Rick Griffin, Tory Lindley

パネリスト:Ron Porterfield, Jamie Reed, Matt Toth, Tory Lindley

 


U-25&アスレティックトレーニングスチューデントセミナー 

<オフィシャルスポンサー>

U-25&アスレティックトレーニングスチューデントセミナー パネリスト紹介


一原克裕, ATC, PES

コードブック株式会社

執行役員

 

日大習志野高等学校を卒業後、アスレティックトレーナーを目指し、早稲田大学へ。在学中に学生トレーナーとして活動を開始する。その後渡米し、ハワイ大学、ブリッジウォーター州立大学大学院に進学。大学院在学時に、MLBシアトルマリナーズをはじめNFL, MLSで学生インターンを経験。米国認定アスレティックトレーナー資格(ATC)取得後、MLBシアトルマリナーズのマイナー球団で3シーズン従事。

2015年に帰国をし、ALIGNE(アライン)を立ち上げ、Challenge/Conditioning/Consulting/Creativeの4C事業を軸にアスレティックトレーナーの新たな働き方改革に挑む。

2019年5月コードブック株式会社に執行役員として就任し、企業の従業員の幸福度やパフォーマンスを上げるウェルネスデザインコンセプトが健康経営に取り組む企業から注目を集め、身体と心も整える研修やプロジェクトを多数実施している。

そして、スポーツ現場の安全管理体制の構築を目指しNPO法人スポーツセーフティージャパンの活動も行っている。早稲田大学米式蹴球部アスレティックトレーナー(現)、武蔵大学男子ラクロス部ヘッドトレーナー(現)、WBC中国代表アスレティックトレーナー(2013,2017)

 


工藤 洋子, ATC

日立ハイテク クーガーズ

アスレティックトレーナー

 

日本女子体育大学に在学中、学生トレーナーとして大学の競技会の他、東京マラソンやIAAF大阪グランプリなどのトレーナー活動にも積極的に参加する。

大学卒業後、2年の社会人を経験し、ATCになりたいと思い渡米を決意。大阪で1年英語の勉強をした後、2011年、カリフォルニア州にあるマーセッドカレッジへ入学。在学中はトレーナールームにも通い、ATCから直接学んだ。

マーセッドカレッジからネバダ州立大学ラスベガス校へ編入し、2014年に米国認定アスレティックトレーナー(ATC)取得。約1ヶ月間、サンディエゴで行われていた野球のサマーリーグのインターンを経験した後、帰国。帰国後は地元青森のプロバスケットボールチームにてアスレティックトレーナーとして3シーズン従事。現在は女子バスケットボール連盟(WJBL)に所属している、日立ハイテク クーガーズでアスレティックトレーナーとしてトレーニングやコンディショニングを担当しており、2シーズン目を迎えた。


辻 直幸, ATC

JATO事務局長

株式会社国際スポーツ医科学研究所

 

高校在学中にアスレティックトレーナーという職業を知り、米国認定アスレティックトレーナー(ATC)取得を目指すためレイクランド大学ジャパン・キャンパスへ入学。卒業後、ミネソタ州立大学マンケート校へ編入し、2013年に卒業し、ATCを取得。卒業後はフロリダ州にてアメリカンフットボールチームでのアシスタントアスレティックトレーナー、ミネソタ州でのアウトリーチアスレティックトレーナーを経験。

 

2014年に帰国後はフリーランスとして実業団バレーボールチームのアスレティックトレーナーやパーソナルトレーナーとして活動。フィットネスプログラムの翻訳なども同時に行う。2016年に現所属の(株)国際スポーツ医科学研究所へ入社し、アスレティックトレーナーおよびストレングス&コンディショニングコーチとして中高生から社会人までのトレーニング指導を行う。  

                                         また2014年から一般社団法人ジャパン・アスレティックトレーナーズ機構(JATO)の事務局長としても活動している。 


中務 正幸, ATC

株式会社エヌディエス ・ ジム&スタジオNeeDS

代表取締役

 

日本の高校、大学と野球選手として活躍した後にアスレティックトレーナーの存在を知り渡米。

在学中はシアトルマリナーズやホワイトソックスなどでインターンシップを行い、MLBのアスレティックトレーナーになる事を決意。

2004-2005年にミネソタツインズにてマイナーリーグのS&C兼任アスレティックトレーナーとして働く。

日本に帰国後は、大学の講師、大学内のトレーニングセンター、民間のフィットネスジム立ち上げ、野球、ラグビーなどのチームのトレーナー、プロアスリートのパーソナルトレーナーなどを経て、阪神タイガースとコンディショニング担当として契約。

現在は神戸でジム&スタジオNeeDSというパーソナルジムを運営しながら、プロのアスリートやチーム指導などを行う。


Tory Lindley, MA, ATC

 

NATA会長

ノースウェスタン大学上級アスレティックディレクター補佐

ノースウェスタン大学ATサービスディレクター

 

リンドレイ氏は、ノースウェスタン大学の上級アスレティックディレクター補佐であり、アスレティックトレーニング部門のトップとして、18年目を迎えている。ノースウェスタン大学のトップレベルのアスレティックトレーニング、スポーツパフォーマンス、そしてパフォーマンスニュートリションチームを率いるリーダーである。

 

ミシガン州立大学とミネソタ大学出身のリンドレイ氏は、イリノイ州アスレティックトレーニング協会の理事、会長(2006-2008)を務めた後、ミネソタ州とミシガン州のAT協会でリーダーを歴任している。また2012年から2018年には、NATA4区でのディレクターを務め、NATAの理事、そしてNATA副会長を2年経験。そして2018年6月に、リンドレイ氏は、14代目となるNATA会長に選出され、3年の任期中の2年目である。

 

2011年にイリノイ州AT協会の殿堂入りを果たしているリンドレイ氏は、2012年にNCAAディビジョン1の年間最優秀アスレティックトレーナー賞や、2016にもGLATAゴールデンピナクル賞を受賞している。

 

リンドレイ氏は、妻のベスや、ジョナ、エヴァン、そしてジェネヴィーブの3人の子供たちとワークライフバランスをとることを楽しんでいる。


Ron Porterfield, ATC

 

PBATS会長

LAドジャースプレイヤーヘルスディレクター 

 

ポーターフィールド氏(54)は、ロサンゼルスドジャースで選手の健康管理部門の実行管理者として2年目を迎えている。それ以前は、タンパベイレイズで3年間アシスタントアスレティックトレーナー、その後12年間ヘッドアスレティックトレーナーを歴任。メジャーリーグに昇格する前は、15年間マイナーリーグでの経験を持ち、1988年から96年まで、ヒューストンアストロズの組織で昇格を続ける。1997年、タンパベイレイズに入団、メジャーリーグに昇格するまでマイナーリーグ・リハビリコーディネーターを担当し、2013年にはニューヨークで開催されたメジャーリーグのオールスターゲームのアスレティックトレーナーとして参加。2005年、ケン・クレンショー氏とメジャーリーグ年間最優秀アスレティックトレーナースタッフ賞に選出され、2009年にも、ポール・ハーカー氏、ニック・パラレスタ氏と共に同賞の受賞歴がある。1992年にはテキサスリーグの年間最優秀アスレティックトレーナー賞を受賞。

ニューメキシコ州サンタフェの出身のポーターフィールド氏は、NATAの資格保有メンバーで、妻のバーバラ、二人の子供(アレック22歳、アーベイ19歳)と共にアリゾナ州ピオリア在住。 


Jamie Reed, ATC

 

テキサスレンジャースメディカルオペレーション上級ディレクター

 

ジェイミー・リード氏(58) は、テキサスレンジャーズの組織で16年目を迎える。1997年から2002年の間、タンパベイデビルレイズでヘッドアスレティックトレーナーとして活躍。それ以前の1989年から1996年にボルチモアオリオールズでアシスタントアスレティックトレーナーを務めた。

オリオールズ時代の1995年に、リッチ・バンセル氏と共にその年のメジャーリーグの年間優秀アスレティックトレーニングスタッフに選出された。

 

リード氏は、2003年12月に、日本プロ野球アスレティックトレーナー協会(JPBATS)との意見交換会の為に初来日し、2006年に日米野球の際MLBオールスターチームのアスレティックトレーナーとしても来日。また、2000年と2008年のMLBオールスターゲームでは、アメリカンリーグのアスレティックトレーナーに選出。2001年12月にPBATS会長に選出され、2003年と2005年にも再選出、通算3期に渡り会長を務めた。会長の職を辞した後も、2013年まで前会長として理事会の組織運営に関わっている。テキサス州グランドプレーリーに妻のジーンと在住、三人の子供と7人の孫たちも全員テキサス在住。


Matt Toth, ATC

 

シアトルマリナーズアシスタントアスレティックトレーナー

 

マット・トス氏は、MLBのメディカルスタッフとして8年目を迎え、その前に10年間マイナーリーグで務めている。

オハイオ州のクリーブランド出身、2001年シカゴカブスの傘下であるメサ・カブス(ルーキーリーグ)のアスレティックトレーナーとしてキャリアをスタート。ミルウォーキーブリュワーズとオレゴン州立大学のアスレティックトレーナーとして野球とフットボールを担当。2006年シアトルマリナーズに入団。

 

マリナーズでは、6年間マイナリーグのインランド・エンパイヤー(2006年)、ハイデザート(2007年)、ウィスコンシン(2008年)、ジャクソン(2009年から2011年)を担当。

2011年サザンリーグの年間最優秀アスレティックトレーナーを受賞。NATAのメンバーであり、ストレングス&コンディショニングスペシャリスト、NASMを基盤としたコレクティブエクササイズスペシャリスト。

現在は、妻のアニー、息子のアレックス、娘のエリートと共にワシントン州イサクワ在住。