
先日、WFATT 2019 World Congress X-Tokyo へご参加いただいた皆様ありがとうございました。多くの皆様のご協力のお陰で、記憶と記念に残るイベントとなりました。今後も皆様と共に、アスレティックトレーニング、スポーツ、健康産業の発展と進化させるべく活動していきます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、先月は、アスレティックトレーナーに支えられ愛あるお言葉をいただいた松永さんのインタビューでした。今回は、3人の子供の母でありながら、活動を続ける大橋由理子さんにお話を伺いました。特に、女性アスレティックトレーナーの方には参考になると思います。お楽しみください!
---アスレティックトレーナー(ATC)になろうとしたきっかけを教えて下さい---
高校はラグビーのマネージャー、大学はアメフトのマネージャー兼トレーナーをしていました。鹿倉さんのテーピングの本や、フィジークという雑誌に載っていた活躍する先輩方(奥田さん、八田さん)を見て、苦手だけど大好きだった英語で勉強をしてトライしてみたいと思いました。
---アメリカでの学生トレーナー時代に苦労したことや大変だったことはありますか?---
英語がなかなか通じず、スラングを全く理解できず、笑えなかったことです。トレーニングルームで電話を取るのが本当に嫌で逃げ続けていたら、ヘッドトレーナーに怒られました笑。
---その他、アメリカで印象に残っている出来事がありましたら、教えてください---
スポーツが文化に根付いていることを肌で感じたことです。夏休みに子供達が集まるサマーキャンプのお手伝いを何度か行い、大学選手がスターのようにサインをもらって喜んでいる子供達の姿が印象的でした。
---帰国後から現在の仕事に至るまでの過程を教えてください。---
はじめは、羽生さんにお誘いして頂き、日本工学院八王子専門学校の専任教員を5年やりました。トレーナーを目指す学生達に座学や実習を交えて指導を行いました。5年間で、バレーボールのナショナルチームの帯同トレーナーをやらせて頂いたり、高校サッカーに携わったりと現場での活動も続けることができました。結婚出産をきっかけに、フリーランスとしての活動を始めました。岳さんに懇願してR-body projectで働かせて頂き、一般の方々へサービスを提供する難しさを学ぶことができました。その後、大学や専門学校での教育、高校の部活動指導、高齢者や障がいをもった子供達への運動療育に携わってきました。
---現在の仕事内容を教えて下さい---
神奈川大学人間科学部での非常勤講師やNPO法人スポーツセーフティージャパンのスタッフとしてスポーツの安全管理についての啓蒙活動を主に行っています。専門学校の非常勤、部活動指導、運動療育なども行っていますが、今は育児を中心にできることを少しずつ行っています。
---現在の1日の流れを教えて下さい---
日によってまちまちですが、3人の子供達の送迎に合わせて仕事時間を決めています。朝7時ちょうどに保育園に子供を預けてから仕事がスタートする日や、夕方は主人にお迎えに行ってもらって部活の指導に行く日もあります。家でできる作業は子供と一緒に仮眠した後、深夜に行っています。よくメールの返信時間を指摘されますが、仮眠しているから大丈夫です笑。
---大橋さんにとってJATOとはどのような存在でしょうか? ---
同窓会という表現が正しいかわかりませんが、仲間が集まる場です。先輩方がベースを作ってくださった時代から、現在に至るまで多くの方々が関わり協力し合う場でもあると思います。シンポジウム委員として長年運営にも関わり、多くの方々とお知り合いになることができました。
---JATOに加入するメリットを教えて下さい---
ネットワークを広げられることだと思います。定期的に行われるシンポジウムやセミナーで顔を合わせて話ができる機会に、気安く参加できることです。年に1度でも皆さんに会う機会を作っていただき、JATOには大変感謝しています。
---これからATCを取得してアスレティックトレーナーを目指している学生にメッセージをお願いします---
学んだ知識や経験は仕事だけでなく、生活の場でも必ず役に立ちます。専門知識だけでなく、英語でのコミュニケーション能力は将来どの場面でも使えるでしょう。ATCになった後も自分の強みを生かして、スペシャルなアスレティックトレーナーを目指してください。異国の地で頑張った成果は、きっと自信につながるはずです。


大橋さん、育児と仕事とお忙しい中お時間を頂き誠にありがとうございました! いつも元気で活動的な大橋さんらしいお話を聞くことができました。来月のインタビューには、大橋さんが“超AI”というあの方にインタビューいたします。どんな意味でしょうか?楽しみにしていてください!