みなさま、いかがお過ごしでしょうか。2019年も良きスタートができましたでしょうか。
さて、先月は、日本におけるスポーツセーフティーを構築されている佐保豊さんでした。今回は、鵜殿益任さんにインタビューさせていただきました。長くアスレティックトレーニングの現場で活躍されている鵜殿さんのインタビューをぜひご一読ください!!
---アスレティックトレーナー(ATC)になろうとしたきっかけを教えて下さい---
部活動を通してトレーナーに会う機会があり、存在は気になっていたのですが、実際に目指そうとは思っていませんでした。同時期に希望の学部に入学できずにウエイティングリストに入り待っている時に、アスレティックトレーニング学部があることを知り入部しました。この学部にはちょうど空きがあり、スムーズに入部できました。
約30年近く前の時代です、インターネットはギリギリ出た頃でしたがGoogleは無く、学校の情報誌でしか情報源は無く、すごくぼんやりとトレーナーになろうかなって決めた記憶があります。
---アメリカでの学生トレーナー時代に苦労したことや大変だったことはありますか?---
とにかく英語。授業や友達と話す会話とは違う本当の会話が必要だったから。
不十分な英語で、緊急時の対応と評価等は不可能に近いものがありましたが、周りの温かいサポートによって助けていただきました。初めて救急車呼んだときは何て喋ったか覚えてないですが、とりあえず救急車が来てくれたことと、公衆電話まで走りきれたことが思い出に残っています。
---その他、アメリカで印象に残っている出来事がありましたら、教えてください---
CalStateを卒業するためのWriting Proficiency Examですね。なかなかこちらの試験が受からず、BOC合格後できずにいました。その為、卒業名簿には同期と一緒に載れず。卒業式後のパーティーにも参加して、卒業写真にも載ったけど、本当の卒業式は2年後になってしまいました。BOCのCertifiedの年月も遅れて、卒業リングは卒業見込みで作ったので2年も前の年が刻印されております。
NATAのコンベンションサイトで開かれる大学のリユニオンで、卒業年毎で集まる時に心が痛みます。
---帰国後から現在の仕事に至るまでの過程を教えてください。---
2000年からワールドラグビー部で2年間トレーナー。2002年からリコーラグビー部で現在に至ります。
---現在の仕事内容を教えて下さい---
メディカルの統制を行っています。
---現在の1日の流れを教えて下さい---
こんな感じです。
6:00 車にて移動
8:00 スタッフミーティング
9:00 練習スタート
12:00 ランチ
15:00 練習スタート
18:00 ケア
20:00 全て終了。たまに22:00になることも・・・・
---JATOに加入するメリットを教えて下さい---
常時会員を維持しているので、あまり非加入時のデメリットを実感することはないですね。仲間から刺激をもらうこと、意見交換したりと、恩恵は受けていると思います。
---これからATCを取得してアスレティックトレーナーを目指している学生にメッセージをお願いします---
ATCになる為の勉強、それに付随する学生生活は非常に貴重だと思います。特に10代で渡米する若者達にとっては人生を大きく変える経験になると思います。試験に受かることは重要ですが、それ以外にも沢山遊んで、チャレンジする過程を楽しんでください。
昔の大先輩が、“テーピング技術はトレーナーの名刺のようなもの。”と言っていました。自分も素晴らしい名刺を持てるように頑張りました。現代ではテーピングばかり巻いている暇など無い位に他にもやることが沢山あるので軽視されがちですが、テープ巻けてもトレーナーに成れる保証は無いけど、巻けなかったら絶対にトレーナーとは認められないと覚えておいてください。
鵜殿さん、お忙しい中お時間を頂き誠にありがとうございました!
今度ともJATOの活動に積極的に参加、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
来月インタビューは、鵜殿さんが松木安太郎に似ているというあの方へインタビューいたします。楽しみにしていてください!