
2016年、2月27日と28日の2日間に渡って、 第17回 JATO アスレティック トレーニング シンポジウム2016と2016 JATO EBPセミナー No1を開催いたしました。
両日とも、定員を超える多くの方に参加いただき、さらに18社の協賛企業からの御支援をいただき、無事に開催することができました。
下記にJATO会長 泉秀幸、シンポジウム委員長の木村 通宏、及び参加された会員の皆様からコメントをいただいていますので、掲載致します。
The 17th JATO Athletic Training Symposium was held on February 27th and 28th at Waseda University, Tokyo, Japan. We've had the full attendance at the meeting on both days and the meeting was
supported by many corporate sponsorships. In addition to the regular two-day seminars, an evidence based practice CEU course was also hosted for the certified athletic trainers. The meeting was a
great success and was well-received by the participants.
Letters from JATO president, Dr. Hideyuki Izumi, ATC and the symposium committee chair, Michihiro Kimura, ATC, as well as the comments from the meeting participants are listed
below.

JATOシンポジウム参加者の皆様
JATO会長 泉 秀幸
今回はJATOシンポジウム2016にご参加いただき有難うございました。シンポジウムではアメリカNATA総会でも中々見れない非常に興味深い各分野のエキスパートの方々ご講義頂きましたが、如何でしたでしょうか?
JATOでは引き続き、JATOの会員にニーズに合った最新のトピックを学べる機会を提供しつつ、会の外に向けてもアメリカや世界とのネットワークを生かしアスレティックトレーニングに関する有益な情報発信をしてまいりたいと思いますので、ぜひともご参加ください!
また、今回のシンポジウム開催にあたり早稲田大学 中村千秋先生、シンポジウム委員の皆さん、多くの賛助企業の方々にご協力いただきました。この場を借りて心よりお礼申し上げます。

木村 通宏 ATC
シンポジウム委員長
オージー技研株式会社
第17回 JATO アスレティックトレーニングシンポジウムに参加いただいた皆様方には、2日間にわたり、熱心に聴講いただき、積極的に実技にも参加いただき、誠にありがとうございました。おかげをもちましてシンポジウムを盛況のうちに終了することができました。あらためまして、ご協賛いただいた企業・団体の皆様、当日ご講義いただいた皆様、半年前から準備を進めてくれたシンポジウム委員、お手伝いいただいた早稲田大学の学生の皆さん、本当にありがとうございました。また、直接ご挨拶は出来ませんでしたが、会場の手配他、多大なるご尽力をいただきました早稲田大学スポーツ科学学術院の中村千秋先生に心より深謝いたします。
JATOは創立20周年を迎える節目の年でございます。今回あらたにシンポジウムに加えさせていただいたEBPセミナーを初め、今後も新たなセミナー企画を進めるなど、我々のミッションである『アスレティックトレーニングの発展普及』にむけて努めて参ります。皆様とまたセミナー会場でお会いできることを楽しみにしております。
(写真:シンポジウム委員 右より松本 秀樹、佐々木 健次、木村 通宏、石塚 利光、辻 直幸、 写真外のシンポジウム委員 木畑実麻、長嶋 淳治)

大石 益代 ATC. CSCS.
JISSスポーツ科学研究部
2008年の北京五輪以降、私はストレングスの現場での仕事がメインになっていますが、毎年このJATOシンポジウムでは、いい意味で「原点」に立ち返ることができるとともに、その時自分が直面している問題・課題に対して、何らかの解決の糸口を見つけるヒントを頂いています。
今回のプログラムの中で、“閃き”がたくさんあったのは、山本邦子講師の「感覚システムを通した中枢神経系へのアプローチによるハイパフォーマンスの土台作り」でした。特に、「体の部位の位置の感覚認知は、視覚・前庭器官・深部感覚の3つの入力の結果であり、特に視覚情報が正しいことが前提」という点と、「動作においては、機械受容器と侵害受容器のバランスがポイント」の2点が講義・実技を通して強く印象に残っています。
また、昨年からパラリンピアンのトレーニング指導に携わっている私にとって最も有意義だったのは、懇親会での山本講師との立ち話だったことも付け加えておきます。
編集注:(写真 大石さんは右から2人目)

鈴木秀知 ATC. MS. CSCS.
新潟経営大学経営情報学部
アスレティックリハビリテーションを行う上で、外傷部位の治療に加え、外傷発生の原因究明にもフォーカスする必要性があると感じるようになってまいりました。そのような中、FMS、SFMA、PRI、中枢神経系へのアプローチなど、様々なツールが紹介されてきております。今回のJATOシンポジウムでは、それらがすべてカバーされておりとても有意義なシンポジウムであったと感じております。
個人的には、小泉講師の競泳代表チームにおける取組みが最も印象に残っております。科学的研究結果に基づいたコンディショニングトレーニングを、水中で行う選手に対しどのように実施するかを紹介していただき、とても参考になりました。習得した知識をどのように現場に落とし込むのかのヒントをご教授していただけ、目からうろこでした。
最後に、懇親会での情報交換はとっても重要だと再認識しました。JATO理事の方々、シンポジウム委員の皆様、大変お疲れ様でした。

高谷温子 ATC.
中京大学CISP (Chukyo-Institute of Sports Performance)
2013年動作教育を軸に活動をしていますが、今回のシンポジウムで講師の皆様からたくさんの“気づき”を与えて頂きました。動きの改善に繋げていくための視点、評価、エクササイズセレクションなど、様々なことが明確になったように思っています。
講義の中では、特に山本邦子さんが動作教育を大切になさっている4つの理由に共感しました。また、感覚システムを通した中枢神経系へのアプローチにより身体の中で何が起きているか、非常にわかりやすく、現在の活動の中で少し行き詰っていること、疑問に思っていたことに対してヒントを与えて頂きました。動作教育を通して自分の身体を知る“気づき”を与え、選手自身が“動きがどうあるか感じることに意識を置き”、感覚や身体の使い方を改善しながら動きに繋げ、無意識でも正しく身体を使えるようにして、パフォーマンス向上や障害予防の土台づくりをしてきたいと思います。
山本さんが動作教育を大切になさっている理由の一つに、「みんな違ってみんないい」とありましたが、これは選手や患者さんだけでなく、セラピスト側にもあてはまることで、根本へのアプローチや原理を崩さずに、「柔軟な脳」で様々な角度からアプローチしながら、自身のスタイルを確立していけばいいのかな、と思うことが出来ました。
Palmerさんが講義の中でご紹介くださったComprehensive Assessment techniqueは現場での評価やエクササイズプログレッションに大いに役立てられると思います。また、武井敦彦さん、小泉
圭介さんがご紹介下さった現場でのアプローチ、呼吸や体幹をどのように動作につなげているかということも非常に勉強になり、今後の動作教育やアスリートサポートに活かしていけそうだと実感することができました。
素晴らしいプログラム構成で、本当に有意義な学びの機会を与えてくださった講師の皆様、シンポジウムの準備と運営をなさったJATOの皆様に感謝いたします。2日間ありがとうございました。
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